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主な疾患別療法と向精神薬について~ケアストレスカウンセリングvol.13~

ケアストレスカウンセリング
以下はわたしがケアストレスカウンセラー資格を取る上で勉強していることを、整理のためにまとめているものです。
決して商業利益を邪魔する意図はありません。

主な治療法

メンタル疾患への治療法は3種類に大別される。

  1. 精神療法
  2. 薬物療法(身体的療法)
  3. リハビリテーション(社会復帰療法)

疾患別の主な治療方針は以下の通り。ただし方針であって絶対ではない。

薬物療法について

精神科医が扱う薬物についての基礎知識。

向精神薬:脳の中枢神経系に作用し、精神機能の治療全般に用いられる薬物全般

抗精神病薬、精神安定剤、睡眠薬、抗うつ薬なども含む

抗精神病薬

別名:強力精神安定剤、メジャートランキライザー神経遮断薬

対象:統合失調症、躁病、重度うつ病、重症不眠症、せん妄、覚醒剤中毒など

効果

幻覚・妄想、興奮、不穏、錯乱、強度の不安感、衝動行為(陽性症状)などの改善と鎮静を行う

最近では統合失調症の感情鈍麻や無為など(陰性症状)にも効果があるものも

特徴

  • 安全性が高い↓
  • 依存を起こしにくい
  • 血圧や呼吸にも影響が少ない

副作用と注意

  • パーキンソン症候群仮面様顔貌、手足の震え、小刻み歩行、流涎などが代表的
  • アカシジア:下肢の絶え間ない動きやむずむず感が代表的
  • 口渇
  • 排尿障害
  • 尿閉
  • 眠気
  • 体重増加
  • 糖尿病悪化

など。

長期的→顔面、口、顎などが意図せず動く遅発性ジスキネジア

まれに→悪性症候群

38度以上の熱、意識障害、筋肉の硬直(開口障害、嚥下困難、無動)、発汗、頻脈などがみられ、クレアチンキナーゼ値の著しい上昇が特徴

 

睡眠薬

大脳が興奮して不眠を招いたときに用いられる薬剤。

睡眠障害を引き起こすメンタル疾患全般に用いられる。

主にベンゾジアゼピン系ジアゼパムニトラゼパムなど)の抗不安薬のうち、眠気が強く起こるものを用いる。

  • 習慣性がないこと
  • 寝付きが良いこと
  • 目覚めが自然であること

などが求められる。

効果

少量では鎮静効果。

作用の持続時間によって超短時間型、短時間型、中間型、長時間型に分類される。

内服してから徐々に血中濃度が上昇し、15~30分で眠気を感じ始め、1~3時間で最高血中濃度に到達する。

入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害という不眠のタイプによって使い分ける
統合失調症や躁うつ病などの幻覚、妄想、興奮、強い不安などに伴う不眠には抗精神病薬を用いる

種類

半減期:肝臓で薬剤成分が分解され、血中濃度が最高濃度の半分になるまでの時間

種類半減期作用時間用途一般名薬名
超短時間型2~4時間2~4時間入眠困難

仮眠

時差ぼけ

反跳性不眠

ゾルピデム

トリアゾラム

ゾピクロン

マイスリー

ハルシオン

アモバン

短時間型6~10時間6~8時間ブロチゾラム

ロルメタゼパム

塩酸リルマザホン

レンドルミン

ロラメット/エバミール

リスミー

中間型12~24時間6~10時間中途覚醒

早朝覚醒

熟眠障害

ストレス

日中の不安・焦燥感

フルニトラゼパム

ニメタゼパム

エスタゾラム

ニトラゼパム

サイレース/ロヒプノール

エリミン

ユーロジン

ネルボン/ベンザリン

長時間型24時間以上

(~40時間)

フルラゼパム

ハロキサゾラム

クアゼパム

ダルメート/ベノジール

ソメリン

ドラール

サイレースとロヒプノールはロヒプノールの方がやや強かったがロヒプノールの生産中止が決定し、サイレースと後発薬に頼ることになる。(2019)
サイレースは睡眠薬の中でも最強で上回るものはバルビタール系のラボナ(ラボナール)しかないが、わたしには効かない。
バルビタール系は耐性や依存性が強いため現在ではほとんど用いられない
睡眠薬の強さ

ハルシオン、サイレース/ロヒプノールが比較的強いと言われるが、プラセボ効果や個人差があるため一概には言えない。

何の目的どのくらい使用どのように減量・中止するかをしっかり主治医と相談して服用することが大切

副作用など

  • 持ち越し効果
  • 健忘
  • 筋弛緩作用
高齢者の場合、転倒の原因となるので注意が必要
  • 長期間服用で常用量依存(臨床用量依存・低用量依存)になることも
離脱症状で不安、焦燥感、気分の落ち込み、頭痛、発汗、手足の痺れ、振戦、知覚異常、けいれん発作、離人感、動悸、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛などの退薬症状
  • 急に中断すると反跳性不眠
徐々に減薬すること(薬の漸減)

注意

  • 超短時間型短時間型服用後健忘が起こりやすいため、すぐに入眠できるようにしておくこと
  • 妊娠の可能性がある場合には、可能性がある段階で主治医と相談すること
一般的に向精神薬の催奇形性はそれほど高くないといわれている
睡眠薬についてはこちらのサイトも役に立つ(外部サイトなので安全性は補償しかねます)

 

抗不安薬

別名:緩和精神安定剤、マイナートランキライザー

主にベンゾジアゼピン系を用いる。

対象:神経症心身症うつ病(抗不安作用)、睡眠障害(催眠作用)、てんかん(抗けいれん作用)、腰痛・肩こり・頭痛(筋弛緩作用)

作用

脳内GABA抑制性神経伝達物質)を増強させて不安や緊張、不眠を改善させる。

脳内GABA:別名ガンマアミノ酪酸。不安や緊張を抑える物質。
画像はhttps://www.nies.go.jp/kanko/news/25/25-3/25-3-03.htmlより引用
グルタミン酸と互換性があり構造式も似ている

特徴

  • 耐性が形成されにくい

副作用など

  • 眠気
  • ふらつき・脱力
  • 長期的→依存症となること有り

禁忌

  • 緑内障
  • 重症筋無力症

 

抗うつ薬

抑うつ症状(抑うつ気分、意識低下など)改善のために用いる。

対象:強迫神経症、パニック障害、PTSD、その他抑うつ症状を起こすメンタル疾患全般

主に三環系抗うつ薬四環系抗うつ薬SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)を使用。

画像はhttp://www.myojin-kan.jp/kabin2/,https://kusuri-jouhou.com/pharmacology/utu2.htmlより引用

 

効果

うつ病自体、脳内のセロトニンノルアドレナリンなどの神経伝達物質の不足によって起きると考えられているので、神経伝達物質の濃度を高める抗うつ薬の効果が見込まれている。

SSRI、SNRIは不安感や緊張感にも効果あり
効果が現れるまでに1~4週間かかる

副作用など

三環系抗うつ薬・四環系抗うつ薬
  • 口渇
  • 便秘
  • 排尿困難
  • かすみ目
SSRI・SNRI
  • 吐き気・食欲低下などの胃腸症状が多い
三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬と比較して副作用は少ない
SSRI:うつ病はシナプス後膜上セロトニン受容体の活動低下により起きているため(モノアミン仮説)、放出されたセロトニンを再度取り込むのを阻害してシナプス間隙でのセロトニン濃度を高めることが有効、という考え方から生まれた薬剤。
画像はWikipediaより引用(説明は資料より)
「選択的」:「他のものよりも比較的多く」の意味
SNRI:セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害して、SSRI同様シナプス間隙での濃度を高めることを目的とした薬剤。

禁忌

三環系抗うつ薬と四環系抗うつ薬では

  • 緑内障
  • 尿閉

 

抗躁薬

主に炭酸リチウム抗てんかん薬カルバマゼピンパルプロ酸ナトリウム)を用いる。

血中濃度を測定し、有効血中濃度を維持できる量を服用(治療薬物モニタリング)。

不穏や興奮には抗精神病薬

効果

躁病に用いる。

副作用

機序不明
  • 初期
    • 口渇
    • 悪心
    • 嘔吐
    • 下痢
  • 過剰投与
    • 傾眠・昏睡(中毒症状)

 

抗てんかん薬

てんかん発作へ使用。

発作のタイプによって適した薬剤を選択する。

使用量治療薬物モニタリングにより決定。

画像はhttp://www.myojin-kan.jp/kabin2/より引用

効果

  • 神経細胞の過剰な興奮を抑制
  • 過剰な興奮が広がるのを防止

副作用

薬剤の種類による
  • 倦怠感
  • めまい
  • 発疹
  • 胃腸障害など

 

嫌酒薬

飲酒制限のために服用。

アルコール依存症であることを認めた上で積極的な断酒の意志がある場合に補助的に使用。

主にシアナミドジスルフィラムを用いる。

使用すると一時的にアルコールを受け付けない状態になる。

少量でも悪酔いの症状が出るため、飲酒厳禁

効果

  • シアナミド:エチルアルコールの分解過程を阻害
  • ジスルフィラム:アセトアルデヒドが酢酸になる過程を阻害
アセトアルデヒドを体内に蓄積することで悪酔い状態を誘発させ、強制的に断酒させる

副作用

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 不眠

 

賦活薬

主にメチルフェニデート

作用機序はSSRIなどと同じく、メチルフェニデート(通称コンサータ)でチャネルを阻害しシナプス間隙でのドーパミン濃度を上げる。

対象:ナルコレプシーADHD

ナルコレプシー:日中、場所や状況に関わらず非常に強い眠気を起こし眠ってしまう睡眠障害の一種
ADHD:注意欠陥多動性障害。集中力低下、注意力欠如、衝動的、じっとしていられないなどの行動障害

注意

  • 依存症になりやすい

参考:精神医学各論及びケアストレスカウンセリング公式テキスト

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