立位の運動発達
立位の運動機能の発達には、様々な機能の発達が要求される。
下肢の支持機能の発達
乳児期前半は、他動的に発達を観察
- 1か月:陽性支持反射により、下肢伸展はできているが、足部は背屈のままであったり、過度に外反していることが多い。
- 2か月:陽性支持反射消失。明確な支持は得られない。
- 4か月:再び支持が得られるかもしれないが足趾が屈曲するなど過剰な反応を示すことがある。
立位での重心移動の発達
独り立ちはつかまり立ちから開始
- 7か月:手でつかまるだけではく、体幹を支持側へ倒してバランスを取る。
- 8か月:まだ手に体重が乗っていることもあるが、おおむね下肢に体重が乗る。
- 9か月:ほぼ完全に下肢に体重が乗るが、バランスをとるために手を使う。
つかまり立ちでの体幹の回旋では片側への体重支持が重要
脳性麻痺の立位
脳性麻痺の立位では、麻痺型により様々な型が見られる。
- 痙直型両麻痺のつかまり立ち:上肢の支持に頼りがち。
立ち上がり動作では両側性になりやすく、最後に足首を返すようにする
- 痙直型四肢麻痺:支えて立たせた場合、筋緊張がさらに亢進し、はさみ肢位になる。
内転筋の過緊張が伴い、すごく内股風になる
- アテトーゼ型:立位が保持できる場合でも、体幹部の固定性を得るために上肢肩甲帯の緊張を高める。