誰もがうなずくだろうその言葉に追い詰められるのが、自己免疫疾患ではないでしょうか。
薬に頼るな
「薬をやめろ」
「薬を飲むより食生活を正せ」
わたしは未だに言われ続けており、その度に言い返しては泣くことになります。
摂食障害
わたしの摂食障害は頻繁にこのサイトをご覧になってくださっている方は知る通りですし、もちろん同居人も知っています。
昨日も頑張って食べようとしてダメだったところです。
簡単にものが食べられたら苦労していません。
肝機能障害
薬を飲んでいると、どうしても肝臓の機能を表す数値が下がってきます。
人間の体に薬は向いていない。
たぶんその通りでしょう。
だから?
薬を飲まずに済むのなら飲んでいません。
必要だから飲む。
結果、肝機能が落ちる。
でも仕方ない。
薬を飲まなければ、それ以上に苦しむから。
薬を飲まずに済むのなら飲んでいません。まじで。
正せない食生活
不眠症に「寝ろ」と言うように。
拒食症に「食え」と言うように。
別に超絶体に悪い食生活をしているわけではありません。
毎食ファーストフードとか、カップ麺とか。
そんな生活はしていません。
最近はお米が食べられるようになりつつある(コンビニおにぎり)
1日1食は手作りのものを食べられるようになった
え?
液体しか喉を通らなかったときより頑張ってません?
特に「肝臓にはこの栄養素が良い」「多発性硬化症にはこの栄養素が不足しがち」って勉強してその食材を摂ってる辺り、頑張ってません?
実際に言われるのは
でも実際に言われるのは、「好き嫌いが多いから」で「だから病気になる」で、
免疫抑制剤と抗痙攣薬でどうやって栄養が摂れると?
そこまでバカじゃないです。
「薬を飲んでお腹いっぱいになるから食事が取れない」
たしかにお腹いっぱいになるほど飲んではいますが、少し断薬したときを思い出してほしいのです。
断薬したのに
わたしの母は典型的な「自然派」です。
わたしが発症して以来、「悪いものを食べさせたからでは?」とめちゃくちゃ敏感になりました。
体には自己修復能力がある。薬はそれを阻害しているのではないか。
そう言われて、わたしは痛み止めは当然ながら抗痙攣薬も断薬しています。
結果は、痙攣が酷くなり痙攣硬直が悪化し、完全に寝たきりになりました。
今は抗痙攣薬で硬直痙攣を痙攣レベルにして、痙攣のついでに動いている状況です。
免疫抑制剤については、減らす度に再発して入院して血漿交換になり…とループするので、減らせてはいてもゼロではないのですが、
「抗痙攣薬を飲むから夜中の痙攣が酷くなって昼夜逆転する!」
あ、ちがいます。だって、
飲むのやめたじゃん!!
という言い合いをひったすらに何回も繰り返しているのですが、薬=悪の考えは変わりません。
自己免疫疾患は食事で治るか?
食事を正せば自己免疫疾患が治るかといえば、健常者と特定の自己免疫疾患患者との腸内細菌叢を比較すると明確な差があることもある(疾患によって違うため研究中)とのデータがあることから、否定できないと考えています。
ただ何が足りないのかよくわからない疾患に向かって
「食生活を正せば治る!」
と言われたところで、
「はあ?」
というのが正直な気持ちです。
自己免疫疾患のジレンマ
食生活を正して免疫も活性化して健康な体ができて…とすれば良いのですが、
というのが自己免疫疾患のすさまじいところですね。
摂食障害になる前、超絶健康的な食生活を送っていたことがあったのですが、
普通に再発しました。
なぜでしょうね?ステロイドを減らすといつも再発します。
「健康な体」は1つではない
なんでも好き嫌いなく食べて適度な運動をして、それが健康な体なら、世の中の人はたいてい不健康です。
わたしたち自己免疫疾患患者も、不健康に当然入るでしょう。
でも、わたしは思うのです。
わたしが望むのは再発のない体。
薬を全部やめる代わりに以前のような1年の半分以上を入院して過ごす生活が待っているのなら、そんなのは健康と呼びません。
わたしは、
もちろんチャレンジに関しては無理難題でも挑んでいきますが、体調管理については
そう考えます。
それを、
これは、わたしにとっての健康ではないです。
盲目的な薬=悪
たしかに薬自体は体に良いものでは決してありません。
やめられるならやめるに越したことはないでしょう。
でも、飲まなければ自分の望まない結果になる場合は?
わたしは現に試してみて、薬をやめれば自分の望まない入院生活、寝たきり生活が待っていることを知っています。
考えながら治療、生活を決めるのが、人間としての意思決定のある闘病ではないのでしょうか。