はじめに
今回は、数学と実生活を結び、かつ数学の美しさに触れられる本をご紹介させていただこうと思います。
これらの本が、数学嫌いを好きに変える、数学好きをよりのめり込ませるものになると、数学好きとしては嬉しい限りです。
紹介
これからお話するのは、それはそれは不思議で、数学の神秘、もしくは宇宙の神秘に触れられるものだと思います。
…なんていうとオカルトチックですが、数学は間違いなく宇宙の真理を記述するための言語なんですよ。
ということでおすすめの本を2冊ご紹介させていただきます!
かたち〜自然が創り出す美しいパターン〜
フィリップ・ボール著、林大訳
この「かたち」という本は、タイトルは子供っぽいながらも、京大の一般教養科目の中でも、有志だけ参加希望を出す少人数セミナーで教科書指定を受けている本でもあります。
フィボナッチ数列
ひとつ目は、名前がとても有名なのでご存知の方も多いのではないかと思います。フィボナッチ数列です。
これは、一般式でいうと
日本語でいうと、
で、具体的には
という数字の列です(*^^*)
これがなぜ素晴らしいかというと、自然界のものって、フィボナッチ数列に従っているものが多いんですよ。
例えばひまわりの中心部分。
内側から種っぽい部分の数を数えていくと、13枚、21枚、などフィボナッチ数列式に増えていく花がとても多かったり
日光を浴びるために葉を重ならないで軸の周りにぐるりと伸ばすには、フィボナッチ数列が有効なのではないかと言われています。
微分方程式
お次にお話するのは、トラかヒョウかチーターか、シマウマかテントウムシか、
つまり、しましま模様になるかドット柄になるか、あるいはまだら模様になるか、そんな
についてです。
そもそも、シマウマのシマが微分方程式で表せるなんて思わないですよね?
この方程式を考えたのは、わたしの敬愛してやまないチューリングという数学者です。
チューリングさんはたくさんの功績を残しましたが、中でも有名なのは
ということではないでしょうか。
チューリングさんの人生はけっこう最近映画化されました。本当に切なくなりました。↓
で、話を戻すと、あまり詳しく書くとうへぇとなってしまうので日本語で書きますが笑、
と
を並べて、
模様を出す因子が増えると、模様を出さないようにする因子が増え、すると模様を出す因子が減り、模様を出す因子が減ると、模様を出さないようにする因子も減り…
と、この繰り返しで調節されて、うまいこと模様が形作られる、という話なんですね。
参考までに拙いですが微分方程式に関するわたしのレポートも載せておきますね。興味のある方は覗いてみてください。↓
数字の国のミステリー
マーカス・デュ・ソートイ著、冨永星訳
次にご紹介するのは、イギリスのオックスフォード大学で教鞭をとるマーカス・デュ・ソートイさんの本、中でも有名作「数字の国のミステリー」です。
特におもしろいのは素数や無限の話とある方程式の話です。
リーマン予想、ナヴィエ=ストークス方程式、という単語は、数学好き、あるいは物理好きであれば聞いたことがあるかもしれません。
リーマン予想
リーマン予想についても語りだすと長くなって大抵鬱陶しがられるので省略しますが(泣)、リーマン予想の章でおもしろいのは、素数の蝉のお話です。ライバルとなる虫や鳥が繁殖しない、素数年(7年、13年など)の眠りから成虫となり地上に出る、という
です。
まさに遺伝子に刻まれた数学ですよね!
ナヴィエ=ストークス方程式
そしてナヴィエ=ストークス方程式でおもしろいのは、これがまず乱気流などを表す式である、ということです。
この辺りの式を実際に載せると鳥肌、拒絶反応を起こしてしまう方もいるので省略しますが、記号の意味がわかれば本当に綺麗な式です(*^^*)
数学の美しさに惚れ込む人が増えると、いち数学愛好家としてとても嬉しいです。
今回ご紹介させていただいたのは以下の2冊でした!