感情表出などの生理現象は自律神経によって引き起こされるものなので、同じく自律神経によって管理されている免疫力と深い関係があります。
笑いと免疫力
以前にも書きましたが、笑いには免疫力を活性化させる効果があります。
これは「笑う」という行動が脳の情動系の喜び(報酬系)の感情と結びついており、副交感神経反射を起こすことによります。
副交感神経反射によるNK細胞活性化
リンパ球の1種でありながら交感神経の支配下にあるNK(ナチュラルキラー)細胞というものがあります。
これは普段は何もしない細胞ですが、活性化すると外敵をやっつけます。
ただその活性化には、パーフォリンという副交感神経によって分泌される物質が必要になります。
つまり笑いという「笑顔を分泌する」副交感神経反射がNK細胞の活性化に有効なわけです。
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作り笑いは?
作り笑いでも効果があります。
うつ病などで副交感神経優位になっている方は(楽しいはずのことでも楽しめないのがうつ病だと知ってはいますが)一度作り笑いにチャレンジしてみてください。
寝ながらでもできる自律神経調整法なのでおすすめです。
副交感神経反射の他の効果
副交感神経は消化促進や筋肉の弛緩を司る神経なので、1番効果がわかりやすいのは「肩こりが和らぐ」などの筋肉への効果だといわれています。
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泣きと免疫力
泣く、つまり涙を流すということは「体から何かを出す」ということになり、排泄と同じ扱いになります。
以前書いたように、排泄を司るのは副交感神経です。
涙の分泌により副交感神経反射が起こり、上記と同じく免疫力を高めてくれます。
驚きと免疫力
「驚く」という単なるリアクションのようなものでも副交感神経反射を起こします。
これは自分を驚かせた対象へ一瞬にして交感神経が高まった結果、反動として一気に副交感神経が優位になるためです。
この「一気に副交感神経が優位になる」のは、紛れもなく副交感神経反射です。
ということで、ざっくりとですが感情、副交感神経反射による免疫力アップについてご紹介いたしました。
副交感神経を優位にする1番の方法は「好きなことをすること」ですが、好きなことが見つからなかったり、好きなことを楽しめなくなったりする方もいらっしゃるかと思いますので、そんな方の免疫力アップに役立てば幸いです。
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