運動療法
運動療法
日常生活動作、物理療法、義肢・装具とともに理学療法の核であり、学術的、臨床的に大きな比重を占める。
基礎研究と臨床研究を積み上げて、EBM(Evidence Based Medicine:科学的根拠に基づく医療)を踏まえた運動療法の提供につとめなければならない。
運動療法の定義
理学療法士の徒手や用具を用いることにより、または対象者自身が身体各部の規則的な運動を行って、全身あるいは局所の回復を図る治療であり、身体のバランスと安定性の改善を図り、各運動相互の協調性を増すことを目的としている。(理学療法白書より)
運動療法の種類
- 関節可動域運動、伸張運動(ストレッチ)
- 筋力増強運動、筋持久力増大運動、協調性改善運動
- 神経生理学的アプローチ(ボバース、ボイタ、ブルンストローム、PNF、Rood法ext.)
- 歩行練習(平行棒内、杖・歩行器使用)
- 呼吸・排痰練習
- リラクセーション
- 各種治療体操(腰痛体操、五十肩に対するコッドマン体操ext.)
- 姿勢・変形の矯正運動(脊椎側弯症に対するKlappの匍匐体操ext.)
- その他
対象年齢
新生児(未熟児)から後期高齢者まで
対象疾患
- 中枢神経疾患:脳血管障害、脳性麻痺、パーキンソン病ext.
- 整形外科疾患:骨折、変形性関節症、脊髄損傷、関節リウマチext.
- 神経筋疾患:筋ジストロフィー症、多発性筋炎ext.
- 内部疾患:糖尿病、慢性呼吸不全、心筋梗塞ext.
- その他:周産期の産科、中高年の健康増進、障害予防ext.
運動療法に用いる器具
重錘バンド、鉄アレイ、自転車エルゴメーター、トレッドミル、各種筋力測定運動機器(Cybexなど)、ゴムバンド、ext.
物理療法
物理療法
日常生活動作、運動療法、義肢・装具とともに理学療法の核であり、学術的、臨床的に大きな比重を占める。
基礎研究と臨床研究を積み上げて、EBM(Evidence Based Medicine:科学的根拠に基づく医療)を踏まえた物理療法の提供につとめなければならない。
物理療法の定義
疾病に対し、物理的手段を用いて治療する方法のこと。物理的手段とは、熱、水、電気、音、力学的、マッサージ、運動など、自然界に存在するエネルギー及び人工的エネルギーをさす(理学療法学事典より)
義肢装具療法
義肢とは上肢や下肢など身体の一部を失った人の新たな手足となる人工物で、上肢の義肢を「義手」、下肢の義肢を「義足」と呼ぶ。
装具とは、事故や病気などで四肢や体幹などの機能が低下した場合に一時的に、または永続的に四肢や体幹などの機能障害を軽減することを目的として使用する補助器具をいう。
日常生活動作/活動(Activities of Daily Living):ADL
日常生活動作とは、食事、排泄、着脱衣、入浴、移動、寝起きなど、日常の生活を送るために必要な基本動作のことで、高齢者の身体活動能力や障害の程度をはかる上で重要な指標の1つとなっている。