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基本的な精神疾患~強迫神経症・恐怖症・アルコール依存症・摂食障害~

ケアストレスカウンセリング

以下では「神経症」や「恐怖症」「アルコール依存症」「摂食障害」などの日常よく耳にするものの基本的知識をまとめています。

幅広い「神経症」

神経症:ストレスや性格などの心因によって不安感、恐怖感、緊張感などが現れる精神疾患

ただし関連遺伝子効果的な薬剤の発見により、生物学的背景もあると考え直されています
ICD-10では「神経症性障害」と呼ばれます
 神経症性障害ノイローゼストレス関連障害身体障害性障害 などとも呼ばれる。パニック障害強迫性障害恐怖症などの症状が見られる
神経症では本人の人格は保たれ病識もあります。
しかし症状の程度が強かったり持続時間が長かったりするために強い苦痛を感じ、生活に支障をきたすようになります。

病前性格

神経症になりやすい性格として挙げられるのは以下です。

  • 些細なことにこだわりやすい
  • 葛藤や不満を押さえ込みやすい
  • 他人の評価を過剰に気にしやすい…などの傾向

これらの性格なら神経症になる、というわけではなく、神経症は「生まれながらの素質」に「発達段階で受けた心理的な影響」が加わって形成されます。

神経症になりやすい(過剰なストレスを受けるような)出来事を経験して発症する例もあります

健康な防衛機制の働きがうまくいかないときに発症・悪化します。

よく聞く「恐怖症」

恐怖症通常では危険とみなされない状況に対して、病的に強い不安感恐怖感を感じる症状

例:高所、閉所、暗闇、感染、血液など
実例:MRIでパニックを起こしたわたし

代表的なのは以下の2つ。

広場恐怖

助けを得られないと感じる広い空間や、囲われていて逃げられない空間に対して恐怖を抱くもの。

パニック発作を伴うこともあります。

社会恐怖

人前に出ることに対して恐怖を抱くもの。

人数は様々で、少人数に恐怖を抱く場合は対人恐怖症というのが一般的です。

対人恐怖症は日本で特に多く見られる神経症であり、日本特有の疾患だと主張する精神科医もいます

「自分も!」と勘違いされがちな強迫性障害/強迫症

強迫:相手を自分の意に従うように無理強いすること

広辞苑より引用

強迫症状:自分を自分の意に従うように無理強いする「症状」

行動・思考を終了できない

概論

  • 生涯有病率:2~3%
  • 発症年齢:20代前半~中頃が多く、男性の方が早い
  • 生物学的な原因:不明だがセロトニンの機能低下が疑われている
  • 特徴:他の精神疾患を合併することが多い
  • 治療:薬物療法行動療法

自覚症状

  • やめたいのにやめられない苦痛
  • 「もう1人の自分がいる」「二重人格」などの違和感
  • なじみすぎて違和感がなく、症状を楽しんでいるなど様々

強迫観念(Obsession)

どうしてもやめられない思考の例を以下に示します。

  • 攻撃的な観念:(不注意や意思とは反対に)自分や他人を傷つけるのではという恐れ
  • 汚染に関する観念:汚れや菌、ネバネバしたものやそのこびりついた痕への異常な心配や、汚染されたものを撒き散らして他の人を病気にするのではという心配
  • 性的な観念:小児や近親相姦、人を性的に虐待したいという考え
多くあるはずだがかなりタブー視されるため口にしない人が多い。
  • 保存と節約に関する観念:思い出のないものでも何でもかんでも保存したいという考え
  • 宗教的な観念:神、善悪や道徳に関する過剰な心配
  • 対称性や正確さを求める観念:ものが然るべきところにないと身近な人が事故に遭うなど、宗教的ではないが超自然的な考えを伴うもの
  • 身体に関する観念:病気に関する過度な心配、醜形恐怖症など

強迫行為(Compulsion)

どうしてもやめられない行為の例を以下に示します。

強迫観念→強迫行為へと繋がっていて分離できないものもあります
  • 掃除と洗浄に関する行為:手を洗い続ける、シャワーが長い(シャンプー1本使う)などの日常動作、汚染物質から遠ざかろうとする、など
  • 確認に関する行為:戸締まりや持ち物を何度も確認、人や自分へ危害を加えたかこれから加えるのではないかと過剰に心配する、など
  • 繰り返される儀式的行為:普段していることを何度もやり直したいという欲求
  • ものを数える行為:階段の数を数えるなど
  • 整理整頓に関する行為:テーブルの上に置かれたものをすべてきちんと整理し並べなかったら気が済まない、など
  • 物を溜めたり集めたりする行為:金銭的・感傷的何かがないにも関わらずものを溜め込んだり集めたりする
  • その他:過剰なリスト作成、精神的に儀式化されていてそれをしないと1日中不安になる行為、など

治療

薬物療法:SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

セロトニン作用性の抗うつ薬を用います。

行動療法:暴露反応妨害法、行動分析、不安階層表の作成など

暴露反応妨害法:強迫行為が不安や恐怖を回避することでさらに強化されている場合の適応。嫌なものにわざと触れる、など

本当に多いアルコール依存症

アルコール依存に陥る患者の多くがうつ病を経験するといわれています。

またうつ病とアルコール依存症はしばしば合併します。

うつ状態は飲酒によって悪化するため、注意が必要です。
断酒の意思がある場合には、しばしば嫌酒薬も用いられます。

CAGEスクリーニングテスト

アルコール依存症かを判断するスクリーニング方法です。

  • 4つの質問のうち2つか3つあてはまる場合:アルコール依存疑い
  • 4つ全てに該当する場合:アルコール依存症

質問は以下です。

1.飲酒の量を控えた方が良いと感じたことがあるか/Cut down

2.人から飲酒について非難されて苛立ちを感じたことがあるか/Annoyed by critisizm

3.1に対して不快感や罪悪感を覚えたことがあるか/Guilty feeling

4.落ち着くためや二日酔いを逃れるために朝起きてから飲酒したことがあるか/Eye opener

種類も罹患者も多い摂食障害

「食べられない」だけ、または「食べ過ぎるだけ」が摂食障害と勘違いされることも多いですが、摂食障害自体かなり種類が豊富です。

  • 異食症/Pica
  • 反芻症/Rumination Disorder
  • 回避・制限性食物摂取症/Avoidant・Restrictive Food Intake Disorder
  • 神経性やせ症・神経性無食欲症/Anorexia Nervosa
↑摂食制限型と過食・排出型がある
  • 神経性過食症・神経性大食症/Bulimia Nervosa
  • 過食性障害/Binge Eating Disorder

など

他は特定可能・不可能など分類の難しい食行動障害または摂食障害

DSM-5より「食行動障害および摂食障害群」

エビデンスレベルの高い治療法はまだ存在しないが、栄養療法や認知行動療法などの心理療法が中心となる。

無食症ややせ症後に一気に栄養を摂るとrebending症候群になる恐れがあるため、それにだけは注意すること!
rebending症候群:長期の絶食や栄養障害後に急激に栄養状態を補正することで電解質異常(リン・カリウム・マグネシウムの低下)高血糖をきたす病態。
脱水、昏睡、心不全などを呈することがある。

参考:精神医学各論及びケアストレスカウンセリング公式テキスト

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