みなさまおはようございます。これを書き始めたのは検察庁法改正案の強行採決が流れた翌日、2020年5月16日です。
今朝はあまりに体調が悪く左手しか動かなかったため、Twitterのいろんなトレンドを見ていました。
すると出てきたのが、きゃりーぱみゅぱみゅさんへの「あなたは歌手だから知らないかもしれませんが~」から始まり「歌、頑張ってください」で終わる
という失礼極まりない某文化局長のツイートです。
これにはきゃりーぱみゅぱみゅさんも「歌手だから知らないって失礼ですよ、、、」とコメント。
ただ確かに、今回政治的な発言をした有名人には「失望した」との意見や誹謗中傷が殺到したことも事実。
「検察庁法改正案に反対します」とタグを付けてツイートした有名人がまるでシンドラーのリストのよるにリスト化されて出回ったのも事実です。
わたしなりに考えてみました。
1.タレントは専門職であるという考え方
今回大きく取り上げられたのは、俳優や歌手にモデルといった、普段は政治的発言をしない、バラエティ番組に出るようなタレントの方々です。
普段は言わないからこそのギャップと、その輝かしい職業と政治の暗いイメージとのギャップから注目されたと考えられます。
逆に反感が特別なかったのは、先の文化局長やジャーナリスト、作家など「キラキライメージのない」「どの分野にも精通していそうなイメージのある」職業です。
彼らはいくら差別的な発言をしても根強いファンに守られています。
恐らくこれには、ジャーナリストや作家という職業は時代に結びついており、政治的発言をしても不思議ではないという考え方があるのでしょう。
つまり、大して詳しくなくても
という構造があるわけです。
しかし
というのであれば、
であり、
作家に至っては妄想力と多少の文才やコネがあればなれる職業です。
ただ「芸能人は政治とは無縁なエンタメ専門職」という幻想を抱いているのなら、
と認識を改めておくべきです。
少なくとも今回政治的発言をした芸能人が叩かれたのは、こうした「エンタメ専門職」的な強いイメージが我々一般人に浸透してしまっていたことがひとつの要因として挙げられるでしょう。
2.影響力を鑑みての結果
有名人はTwitterやInstagramなど、多数のSNSを使用していることがあります。
その場合のフォロワー数は何百万人という、一般人やインフルエンサーともかけ離れた膨大な人数です。
当然、1つの投稿がもたらす影響力も一般人とは桁違いです。
さらにいえば、有名人のアカウントがここまで影響力をもつのは「有名人だから」であり、その投稿は「個人の1意見」として扱われることがありません。
常に「〇〇という有名人だから」という「ブランド・レッテル」が付きまといます。
今回大きな批難を呼んだ「自分の影響力を知っておけ」という議論も、
ということを象徴しているといえるでしょう。
個人としての意見を言いたいのなら、個人用の別アカウントを作れということでもあります。また
という意味も含んでいるようです。
3.無知なものについての発言を許さない社会風潮
しかし今回の騒動を受けたくさんの専門家や著名人が「検察庁法改正案とは何か」の後から解説を始め、それに対するコメントを見ていると、どうやら「専門職意識や影響力」だけでは済まされない社会風潮が原因だとわかります。